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春の台峯歩き [台峯を歩く]

異常の春の気象である。都心にも41年ぶりに雪が降った翌日の日曜日、久しぶりに晴れて春の陽気になるという。わたしも先月は休んだ(お天気も良くなかった)ので、勇んで出かけた。
しかし着るものに迷ってしまった。前の日はストーブをつけて冬のセーターで過ごしたし、朝はまだその寒さが残っているのに、予報は日中気温は平年並みに上がるというのだ。集まった人たちともそんな事を言い合ったりした。

さて今回は、初めての人もかなりいて、20名くらいの大勢になった。
見所は、桜はもう終わりに近いので、次々に咲き出す足元の小さな野の花たちである。次にいのちが萌えあがるという感じの芽吹きと茂りはじめる新緑。その次は、クヌギ、コナラ、エノキなどの地味な花。これらは花と言ってもキブシににた簪のような小さな房でしかないが、それも雌花、雄花があって、それらを観察しながら歩いた。

何と言っても4月は、目が醒めるような鮮やかさと柔らかさをもった新緑の美しさである。これはこの月でなければ見られない。3月はまだ動きがなく、5月になると多くの葉は動きを止めるという。後はだ固くなるのを待つだけ。ちょうど赤ん坊の手も足も小さく柔らかく、マシュマロのように食べてしまいたくなるように可愛いのと同様、この新葉もすべてサラダにして食べられそうである。
しかし赤ん坊の皮膚も年経るにつれ固くなり、心も自我という鎧をつけるように、草木の葉も固くなって食べられないようになって行くのである。

緑と言ってもこの季節さまざまな色合いのヴァリエーションがあり、それが雑木林を美しいものにする。十二単重(じゅうにひとえ)などという色合わせの感覚、緑に対するだけではなくさまざまな言葉があるのは、それほど色彩が季節の推移によって微妙に変化する自然によるものかも知れない。とくにこの緑の変化はこの短い4月の間に生じる
目の前だけを見ても、鮮やかな緑はシデ、ミズキ、ある種のカエデ、黄色っぽい緑はクヌギ、エノキ、白っぽい緑はコナラ。
少しだけ色見本の表現を挙げると草色、萌黄、若草色、若葉色、若緑、浅緑、わさび色、柳色、薄緑、白緑、きりがないのでやめますが・・・・。

今年は寒さが何度もぶり返したためかまだ桜が残っていた。このあたりは染井吉野ではなく、山桜、大島桜が多いからであり、また八重桜もまだぼってりと。

野鳥は今渡りの時期なので、オオルリ、ルリビタキなどを期待したが見られず、ただ解散時間のとき、一人が上空を渡るサシバを発見して、声をあげる。いわゆる老人の畑という見晴らしの良い場所ではこのサシバの渡りを観察する人がいる。高いところなので、望遠鏡でなければ黒い点である。私はこういう観察はダメで、結局目撃は出来なかった。

案内者のKさんは博識だけでなく、いろいろ面白い事や為になることを言う人だが、今日も一つだけ書くと、「春は下から立ち上がる」のだそうです。春になると先ず地面に近い草が萌え始め、次に低い潅木・喬木のようなものが葉を出し、高い樹が葉を繁らすのはずっと遅くなる。それは先に高い樹が葉を繁らせると、太陽を遮ってしまうからであるという。自然はたくまずそういう風にあらゆるものに恵みが行き渡るように仕組んだというか、それをうまく使ってそれぞれが生き延びているというか、なるほどと思った。
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